脱炭素化に向けた中小企業の取組みを紹介します🎤(脱炭素化に向けた計画策定支援事業)
富山市では、中小企業の脱炭素化を推進するため、企業を対象にしたセミナーの開催や企業に専門家を派遣し脱炭素化に向けた計画策定の支援をしています。
中小企業が脱炭素化に向けた取り組みを進めることは、地球温暖化対策に繋がるだけでなく、省エネや再エネによる燃料費・光熱費等の経費削減や取引先の大手企業からの受注の維持・拡大など収益の向上に繋がるというメリットがあります。
国では、企業の脱炭素に向けた有効な取組みとして、「知る」(脱炭素に対する理解)、「測る」(脱炭素への課題整理や目標・計画策定)、「減らす」(脱炭素化に向けて具体的な取組みの実行)の3つのステップを段階的に実行することを推奨しています。
今年度、富山市では、社内研修や省エネルギー診断を通じて、脱炭素化に向けた計画策定を支援するため、「脱炭素化に向けた計画策定支援事業」を実施しました。
ここでは、本事業の中で実施した企業の皆様の取組みを紹介します。
株式会社富山環境整備(廃棄物処理、リサイクル)
取組み内容
同業他社と合同でカードゲーム「2050カーボンニュートラル」を活用した研修を行い、参加者同士で交流しながら脱炭素に対する意識の醸成を図る。 「知る」(脱炭素に対する理解)
企業(担当者)のコメント
脱炭素化は、業界全体で協力していくことが大切だと考えています。今後は社員同士で脱炭素の議論が飛び交うことを期待します。弊社は地域に根差した事業をしているので、自分たちが率先して脱炭素化の取組みを進め、地域全体にも還元できるよう取り組んでいきたいです。
かね七株式会社(食料品製造)
取組み内容
省エネルギー診断により工場内のエネルギー使用量を見える化し、冷蔵庫や空調設備の更新を計画した。 2030年までにCO2排出量を2024年度比で4%削減を目指す。 「測る」(脱炭素化に向けた計画を策定する)
企業(担当者)のコメント
工場内のエネルギー使用量を見える化したことで、取り組む課題が明確になりました。「海の恵みを生かす」という会社理念のもと、脱炭素化に向けた取組みを積極的に行い、社内外に発信していくことが理想です。また、経費を削減することによって、自社商品を値上げすることなく、お客様に質の高い商品を提供し続けたいです。
水井食品株式会社(食料品製造)
取組み内容
脱炭素経営計画を策定し、蛍光灯のLED化、室外機フィンの洗浄により空調機の効率を上げる等、具体的な取組みを実践した。2030年までにCO2排出量を2024年度比で5.5t削減を目指す。 「減らす」(脱炭素化に向けて具体的な取組みの実行)
企業(担当者)のコメント
脱炭素に向けて具体的に何をすれば良いのかわからず悩んでいましたが、実際に蛍光灯をLEDに取り替えたり、フィンの洗浄の仕方を習ったりしたことで、「自分たちでできる」という自信に繋がりました。誰かだけが頑張る状態では目標は達成できないと思うので、一人ひとりが意識を持って取り組んでくれたら嬉しいです。
株式会社村井工業(精密板金加工)
取組み内容
脱炭素経営計画を策定し、事務所内に遮熱材を導入、昼休みの一斉休憩によリ消費電力を削減する等、具体的な取組みを実践した。2030年までにCO2排出量を2024年度比で21%削減を目指す。 「減らす」(脱炭素化に向けて具体的な取組みの実行)
企業(担当者)のコメント
お金をかけずに自社努力で取り組める省エネもあることを知りました。また、取組みによる削減効果を数値で出したことで社員のやる気に繋がりました。社員の皆さんには、些細なことでも疑問に感じたことを積極的に挙げてもらい、社員全員で課題に取り組んでいけると嬉しいです。
詳しくは、富山市「企業向け脱炭素化促進事業」成果報告書をご覧ください。